甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 クラスみんなでやったら盛り上がるだろうなあなんて思った私は、ニコニコしながらそう言った。


「負けたやつは罰ゲームなー。よし、じゃあ好きな人を言うことにしよう! 好きな人いないなら、気になる人とか、かわいいなかっこいいなって思ってる人とか言って! 誰の名前も挙げないのはなしだぞ!」


 クラス内で主導権を握っているリーダー的な男子が、とんでもないことを言い出したので私は凍り付いた。

 好きな人を言う⁉

 好きな人を⁉

 クラスみんなの前で⁉

 そ、そんなの絶対無理なんですけど⁉

 だってみんなの前で暁斗が好きだって言うってことでしょ⁉

 うろたえまくった私だったけれど、周囲のみんなは「マジでー」「やばい、絶対負けられないわー」なんてことを言いつつも、楽しそうに笑っていた。

 本気で心配している様子はまるでない。

 みんななんで平気なの?

 もしかしたら、本当のことを言うつもりがないのかな?

 よく考えてみれば、うちのクラスは彼女持ち彼氏持ちの子が結構いることに気づいた。

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