甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
うちの学校の後夜祭でのイルミネーションは、とても美しいらしいと噂で聞いたことがあった。
だから絶対にいい位置で今日は見たかったのだけど……。
クラスでの打ち上げが盛り上がってしまって、私は出遅れてしまったのだった。
だから私がたどり着いたときには、すでに多くの人たちが花壇を取り囲んでいた。
「み、見えない……」
百五十二センチしかない低身長の私は、花壇の様子を全然見ることができなかった。
一瞬でも見たくてピョンピョンとその場でジャンプをしてみたけれど、それでも人の背中しか視界には入らない。
――うう。
私チビすぎる……。
絶対に見たかったのに、もう見られないのかなあ。
なんて、人だかりの後ろでひとりへこんでいた、その時だった。
「わっ⁉」
急に自分の体が宙に浮いた。
同時に、脇の下に誰かの手の感触。
誰かが、私を抱えて持ち上げいたのだ。
「えっ⁉ だ、誰?」
誰かに抱っこされたまま、驚いて首だけ後ろに向けると、目に入ってきた顔は――。
「暁斗!」
そう、暁斗だった。