甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
大好きな人と一緒に見る、視線を覆いつくす青白く美しい花々たち。
幸せな景色に心を奪われた私は、その後は自然と黙ってしまった。
――すると。
「暁斗⁉」
「ほら、この方がよく見える」
視界がより一層高い位置になった。
暁斗が、より高い位置に私を抱えたんだ。
さっきまで目の前にいた人だかりは、まったく気にならなくなる。
景色は一面青く染まった光になった。
――そして。
背中越しに、暁斗の温もりが伝わってくる。
暁斗の優しい匂いが私の鼻腔を容赦なくくすぐる。
美しい景色の中に、まるで私と暁斗のふたりだけがいるような感覚に私は陥ってしまったのだった。
「……ありがとう暁斗。本当に嬉しい」
きれいな情景を、あなたと一緒に共有出来て。
いつかあなたは、幼馴染の私ではない誰かのことを、好きになっちゃうのかもしれない。
でも、今あなたと見ているこの景色だけは、私の一人占め。
お願いだから、もう少しだけ。