甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 もう少しだけ、私に夢を見させてください。

「そっか、よかった。毎年やってるんだってな、これ」

「うん……。来年もまた見たいなあ」


 そう言いながら、背の低い私は来年見る時もなかなか苦労しそうなことに気づく。

 来年こそは、早めに花壇の前に行って最前列で見ないと……。
 
 と、思っていると。


「じゃあ来年も、俺がこうしてやるから」

「えっ……?」


 来年も俺がこうしてやるって。

 それって、一緒にここでイルミネーションを見てくれるってこと?

 抱っこをしてくれるってこと?

 嬉しすぎてすぐに言葉が出てこなかった。

 だけど、モテモテの暁斗のことだ。

 来年の今頃は、暁斗のお眼鏡にかなったかわいい彼女でもできているかもしれない。

 そうなってしまったらさすがに、こんなことはしてくれないだろうなあ。

 未来の彼女さんにも悪いし……。

 なんて、ひとりマイナスな予想をして勝手に落ち込んでいると、イルミネーションの点灯が終わって花壇が闇に包まれた。
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