甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 暗がりでも分かる彼の美しい瞳に、心がまたキュンキュンしてしまう。

「あのさ、花梨」

「な、何?」

「花梨が迷惑じゃなかったらでいいんだけど。俺の彼女のふりをしてくれない?」

「彼女のふりかあ、彼女のふりねー。……って、ええええ⁉」


 予想外の暁斗のお願いに、私は思わず驚きの声を上げてしまった。

 
「どういうこと⁉ 彼女のふりって! ふりっていうか……」


 本当の彼女になりたいんだけど!

 ……って言いそうになってしまった。

 危ない危ない。

 すんでのところで言葉をひっこめることができた。

 私すごく偉い。


「……いや。俺今無理に彼女を作る気はなくて。付き合うなら、本当に好きになった人がいいから」

「あー、そっか。うん、知ってたー」


 本当に危なかった。

 勢いで言っていたら、玉砕するところだった。

 ――無理に彼女を作る気はない、付き合うなら本当に好きになった人がいい、か。

 つまりただの幼馴染の私とも、きっとそんな気はないってことだ。
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