甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 だけど、私にはひとつだけわからないことがあった。


「暁斗、なんで私に頼むの?」

「え?」

「彼女のふりなら、私じゃなくてもいいよね。暁斗がお願いしてくれれば、やってくれる女の子なんて他にもきっといるよ。なんで私に頼むの?」


 とても気になることだった。

 私はこの際、暁斗のそばにいられればどんな形でもいい。

 まあ本当は、もちろん本物の彼氏彼女という関係がいいけれど……。

 どうやらそれは無理みたいだから、幼馴染だろうがニセ彼女だろうが、いっそのことなんでもいい。

 暁斗のことを好きな女の子の中には、私のようにニセ彼女でもいいから暁斗のそばに居たいって思う子が、たくさんいるはずだ。

 きっと暁斗だって、分かっていると思う。

 それなのになぜ、暁斗は私をニセモノの彼女として選んだんだろう。

 そう質問した私をしばらくの間無言でじっと見た後、暁斗はこう答えた。


「花梨とは……一緒にいて楽しいから」

「…………」


 楽しいから、か。

 淡い希望を抱いていた私は、落胆する。
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