甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

「花梨のことが好きだから」……とは言ってくれないとは思ったけれど「かわいいから」とか「気になるから」とか、少しは恋愛めいたことを言ってはくれないかなって、どこかで思っていたんだ。

　暁斗はやっぱり、私のことをただの幼馴染、仲のいい友達としか思っていないらしかった。

　――でもまあいいや、それでも。


「うん、わかった！　じゃあ大変そうな暁斗さんのために、特別彼女のふりをしてあげるー！」


　明るく笑って、冗談めかして私は言う。

　――そう、これでいい。

　いいじゃない、彼女のふりでも。

　ただの幼馴染でも。

　だって私が彼女のふりをしている間は、暁斗には彼女ができない。

　私は暁斗と今まで通り変わらず仲良くできる。

　そう、今まで通り。

　決して進展はしない関係だけれど。


「マジか、よかった」

「しょうがないなー。あ、でも沙也加にだけは、このこと言っておきたいんだけど……。いいかな？」