甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「田崎さんに? いいけど、なんで?」

「いやあ……。沙也加すごく鋭くてさあ。たぶん隠してても自然にバレちゃうと思うんだよね。それに、いつも私の悩みを聞いてくれるから隠し事はしたくなくて……」

「なるほど、そういうことなら。確かに田崎さん、花梨と違って大人っぽいとこあるもんな」

「はあ!? 私と違っては余計なんですけど!」


 そう言って頬を膨らませて見せる。

 暁斗は楽しそうに笑った。

 ――こうして仲良く言い合いができるだけで、いいのかもしれないな。


「あ、じゃあ恋人のふりをしてあげるから、その代わり今度ケーキ奢ってよね~」

「ケーキ? いいけど」

「よっし! ケーキビュッフェ連れてってー!」

「……花梨、太るよ」

「いいの!」


 なんて、いつものような友達としての会話をして、私たちは笑い合う。

 ――こうして私は、大好きな暁斗のニセモノの彼女になったのだった。

 その次の日に、早速私たちはそれぞれのクラスで付き合っていることを公表した。

< 59 / 252 >

この作品をシェア

pagetop