甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 「昨日の罰ゲームで瞬くんがかっこいいって言ってたのはフェイクだったんだね!」なんて、ふざけてクラスメイトには言われたりもしたけれど、だいたいのみんなは「お幸せに!」と祝福してくれた。

 沙也加には、もちろんすぐに真実を打ち明けた。


「えー! なんでニセモノなのよ!? 本当に付き合っちゃってよー! もう、暁斗くん何考えてるの!」


 って怒られちゃったけど……。

 いや、だから暁斗は幼馴染である私と付き合っているふりをして、女の子から告白される回数を減らしたいだけだってば……。

 何回そう説明しても、「暁斗くんは絶対に花梨のことが好きなのに」「告白できない事情でもあるのかな……?」と、沙也加はぶつぶつ言っていた。

 まあ沙也加のことはともかく、それ以降は暁斗狙い通り、彼に近づく女の子はとても少なくなり、滅多に告白されることはなくなった。

 暁斗を好きだったらしい女の子の一部から、物を隠されたりすれ違いざまに悪口を言われるような軽い嫌がらせを受けたことはあった。

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