甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 だけどそれにすぐに気づいた暁斗が、「そういうねちっこいことするやつ嫌い」と公言したら、すぐに事態は収まった。

 ――私は嬉しかった。

 本当の彼女ではないけど、暁斗が私を守ってくれたようで。

 大切にしてくれているようで。

 だけど、所詮私たちの関係はニセモノだったんだ。

 学校で彼氏と彼女として振舞う以外は、今までと何ひとつ変わらなかった。

 学校から一緒に帰って、暁斗の部屋でふたりでゲームをしたり、たまにどこかに遊びに行ったり、成績優秀な彼に勉強を教えてもらったり――それだけだ。

 幼馴染として過ごしていたそれまでの関わり方と、何も変わらなかった。

 同じ部屋にふたりっきりでいるのに、恋人らしい雰囲気になることも一度だってなかった。

 本当に暁斗は、私にただ彼女のふりをしてほしいだけだった。

 それ以上の感情は、やっぱり持っていないみたいだ。

 ――ニセモノの恋人同士となって、もうすぐ一年になる。

 高校二年生になった私たちは、同じクラスになった。

 ……幸いなことに。
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