甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 わからないけど、男子は誰になるんだろう。

 一緒に仕事するから、話しやすい人がいいなあ。

 暁斗だったらいいのに。

 でもそんなうまいこといくわけないよね。

 あ、でももしかしてさっき、「俺が一緒にやろうか?」って言ってくれようとしたのかな?

 ……なんて、そんなわけないかあ。

 面倒ごとが嫌いな暁斗が、文化祭の実行委員なんて仕事、やってくれるはずないもんね。


「委員ちょー、男子は俺でーす」


 どうせやるのなら暁斗と一緒とやりたいという私の願いは、やっぱり叶わなかった。

 だけど、男子の委員としてくじ引きの神様に選ばれた人に、私は驚かされる。

 面倒な委員になってしまったにも関わらず、彼はどこか余裕のある笑みを浮かべていた。 


「りょーかい! 男子は速水瞬くんね!」


 そう、私と一緒に文化祭実行委員として働く男子は、瞬くんだったんだ。

 一年生の時の文化祭打ち上げの際の、好きな人やかっこいいと思っている人を言わなければいけない罰ゲームで、私がつい名前を出してしまった、あの瞬くん。

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