甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 沙也加に言われて一瞬浮足立った気持ちにはなったけれど、暁斗が本当に私のことが好きだったとしたら、そういう雰囲気は出してくると思うんだよね。

 ふたりっきりでいることなんて、毎日のようにあるんだし。


「だからー、それはなんか理由があるかもしれないんだって。暁斗くんも花梨と同じように、ふられたら怖いとか思ってるんじゃないの~?」

「ええー。マイペースで物怖じしない暁斗に限って、そんなこと思うかなあ」


 そう、暁斗はああ見えて周りには決して流されないし、気弱なところはない。

 私みたいな臆病者とは、きっと違うんだよ。


「うーん。暁斗くんと付き合いが長い花梨が言うんならそうなのかもしれないけど……。私から見たら確実に両想いなんだよなあ。両片思いってやつだわ!」

「両片思い……。そうだといいなあ」

「ってか、暁斗くんの行動も気になるけど、瞬くんにも私は『ん?』って思ったよ」

「え、瞬くんが?」


 彼はくじ引きで当たった文化祭実行委員を、責任を持ってやろうとしてくれている。

 何も変なことはしていないと思うけど。

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