甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
まるでキスみたいで
その日の放課後、早速全クラスの文化祭実行委員を集めての会合があった。
いつも一緒に帰ることになっている暁斗には、先に帰っていてと告げた。
彼は「別に。花梨のこと待ってるけど」と嬉しいことを言ってくれたけれど、集まりはいつ終わるか分からない。
何時間も待たせることになったら申し訳ないからと言うと、暁斗は渋々了承した。
そして予想通り。
クラスの出し物として許可されている内容や、その内容を決める期日、必要な備品の申請の仕方など、初めての実行委員会議は内容盛りだくさんで、二時間近くもかかってしまった。
集まりを終えて二年二組の教室に戻ってくると、もう外はすっかり夕焼けで染まっていて、空はオレンジ色一色になっていた。
「やっぱり、結構やること多いね。ちゃんとできるかなあ」
長々と説明を聞いて少し疲れたけれど、瞬くんも同じだろう。
私は笑みを作って言った。
夕暮れの教室の中は、人の姿はなかった。
暁斗はやっぱり帰ってしまったらしい。
……そりゃ、そうか。