甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
私のために……?
「とにかく入ろ。俺もケーキ食べたいし」
「う、うん」
いやいや、暁斗も同じように来たかっただけだよね、きっと。
それで気心の知れている私をたまたま付き合わせただけだよ。
――私のためにここに連れてきてくれるような気持ちがあるなら、私たちはとっくに付き合ってるもん。
カフェの中は女性客やカップルなんかで賑わっていたけれど、たまたまソファ席がひとつ空いていたので、すぐに座ることができた。
二人掛けのソファ席は窓側に向けられていて、隣同士で座る形だった。
と、隣かあ。
なんか恋人同士みたいでドキドキしてしまう。
ケーキの甘く香ばしい香りがお店中に漂っている。
内装もメルヘンチックでとてもかわいく、木のテーブルと椅子や、カラフルなソファはおとぎ話にでも出てきそうだ。
素敵な空間に、大好きな人と一緒に居る。
そう思うと、それだけでドキドキと心臓が波打ってしまう。
「俺はチーズケーキとコーヒーにするよ」
隣に座った暁斗が、メニューを見ながら言う。