甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 それまで、この幸せな状況に浸ってぼーっとしていた私は、その一言ではっとさせられた。

 いけないいけない、私もケーキと飲み物を選ばなくっちゃ。


「えーと、どうしようかな……。チーズケーキもおいしそうだけど、こっちの苺ショートケーキもいいよね……。あー、迷っちゃうなあ」

「昔から甘いもんに目がないもんなあ、花梨は」

「だってひと口食べるだけで幸せな気分になるんだもん……。うーん、決められないー!」

「それなら、半分こする?」


 ケーキを決められない私を、どこか微笑ましそうに眺めながら暁斗が言った。


「えっ。いいの……?」

「いいよ。俺も苺の方も気になったし」

「そうなの? やったー! じゃあ飲み物は紅茶にするね!」


 私は大げさに喜んで見せる。

 もちろん、二種類のケーキを味わえることは嬉しい。

 でも暁斗とケーキを半分こするという、なんだか恋人らしいシチュエーションを想像するだけで、ケーキを食べることよりも幸せな気分になってしまう。

 店員さんに注文したら、すぐにケーキとドリンクは運ばれてきた。

 すると暁斗は早速チーズケーキをひと口。
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