甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
その後、七人の小人や王子様役を忙しく私はこなし、お姫様ごっこが佳境に入ると。
「……あ! 私ピアノのレッスンの時間だったー! もう行かなきゃ」
お母さんに持たされたらしいキッズ携帯を見て、瑠璃ちゃんが言う。
「えっ、もうそんな時間?」
「うん! ……あーあ。暁斗に会いたかったなあ」
瑠璃ちゃんはとても残念そうに言った。
いつもは暁斗も交えて三人で遊ぶことが多かった。
だけど彼は今日用事があるとかで、遅れて公園に行くと学校で言っていた。
暁斗、すぐ来ると思ってたのに。
そういえば遅いなあ。
「暁斗に会えないんならピアノなんてさぼっちゃおうかなー」
「ダ、ダメだよ。怒られちゃうよ」
「冗談だよー。もう花梨ってば真面目なんだから。でも私がいない間に、暁斗と必要以上にくっつかないでよね!」
「う、うん……? わかった」
今のように、最近やたらと瑠璃ちゃんが私に「暁斗とあんまり仲良くしないで!」と言ってくる。
この前、休みの日に暁斗とふたりで少し遠くへ遊びに行ったことを何気なく話したら、なんか知らないけどとても怒っていた。