君といっしょに
「…結菜、具合悪い?
まだ気持ち悪さ残っている?」
首を振る結菜……
「じゃあ、少し頑張って食べよ?」
スプーンにお粥をすくい
結菜の口に持っていく。
「無理……食べられないの」
イヤイヤ首を横に振る。
副作用が残っている感じではないのに
なんでそんなに嫌がるんだろう……?
「結菜、食べないと、栄養剤の点滴と
カテーテル入れることになっちゃうよ」
おどすつもりではないけど
このままずっと胃に何も入れなければ体にも悪いし、体力もつかない。
「グスン ……嫌なの ヒック」
ついに泣きだしてしまった。
「結菜、じゃあゼリー1口だけ、お願い」
ゼリーのフタをあけて1口分だけ、
結菜の口の前に持っていくと少しだけ
口をあけてくれた。
「えらいよ、よしよし
もっと食べられそう、それとも休憩する?」
本当は全部食べてほしいけど
あんまり無理矢理だと食べるのが嫌いになっちゃうから結菜のペースに合わせるしかない。
「……きゅう……けい……する」
消え入るような小さい声でそう言う。