策士な課長と秘めてる彼女 ~出産編・育児編~
それから三時間ほど愛孫の美暖の愛らしさを堪能して、真島夫妻と勇気、毬ちゃんは真島本家に帰っていった。
「美暖ちゃん、元気でね。また会いに来るから」
「そうね。すぐに会えるわ」
名残り惜しそうな勇気を連れて、案外、呆気なく真島夫妻は真島分家を去っていた。
「やっと俺達だけになれたな」
日葵を抱き寄せ、頭や顔中にキスをする陽生。
美暖はベビーベッドでスヤスヤと眠っている。
「ちょ、ちょっと、陽生さん。柊くんもいるんだよ?」
何か物言いたげにジーっと二人を見つめる柊の視線を感じて、日葵は焦って陽生を押し退けようとする。
「何だ?柊、羨ましいのか?」
日葵をホールドしたままジロリと柊を見る陽生に、柊は
゛アホらしい゛
と言いたげな顔をして自分のゲージのある別室に戻っていった。
・・・よっぽど柊の方が大人である。
「もう、陽生さんたら・・・あっ・・・ん~」
激しいフレンチキスが日葵を襲う。
「日葵不足でどうにかなりそうだった・・・日葵、日葵・・・」
日葵の妊娠が発覚してから、陽生が性的に我慢を強いられていることは日葵も承知していた。
だが、我慢している立場としては日葵も一緒のはず・・・。
いや、男と女は厳密には違うのだろうが、知性のある人間だもの、そこは理性で乗りきってもらうしかなかった。
「陽生さん、今までいっぱい我慢してくれてありがとう。でも、体力が戻るまではもう少しだけ、我慢してくれるよね?いっぱい触って、キスしてもいいから」
上目遣いで抱きついて甘えれば、陽生は日葵に容易く陥落するだろう。
「抱きたいわけじゃない。ただ俺の日葵だって感じたいだけだ」
ジーン・・・と陽生の言葉が日葵の胸を打つ。
「いつだって陽生さんの日葵だよ」
「日葵、世界で一番愛してる」
母親と父親になっても、やはり二人はバカップルのままであった。
しかし、そうは問屋がおろさない。
策士な真島家の面々が、愛しくて大切な美暖と日葵を簡単に諦めるはずはなかった・・・。
陽生の望む穏やかな日々は、ジワジワと侵食され始めていた。
「美暖ちゃん、元気でね。また会いに来るから」
「そうね。すぐに会えるわ」
名残り惜しそうな勇気を連れて、案外、呆気なく真島夫妻は真島分家を去っていた。
「やっと俺達だけになれたな」
日葵を抱き寄せ、頭や顔中にキスをする陽生。
美暖はベビーベッドでスヤスヤと眠っている。
「ちょ、ちょっと、陽生さん。柊くんもいるんだよ?」
何か物言いたげにジーっと二人を見つめる柊の視線を感じて、日葵は焦って陽生を押し退けようとする。
「何だ?柊、羨ましいのか?」
日葵をホールドしたままジロリと柊を見る陽生に、柊は
゛アホらしい゛
と言いたげな顔をして自分のゲージのある別室に戻っていった。
・・・よっぽど柊の方が大人である。
「もう、陽生さんたら・・・あっ・・・ん~」
激しいフレンチキスが日葵を襲う。
「日葵不足でどうにかなりそうだった・・・日葵、日葵・・・」
日葵の妊娠が発覚してから、陽生が性的に我慢を強いられていることは日葵も承知していた。
だが、我慢している立場としては日葵も一緒のはず・・・。
いや、男と女は厳密には違うのだろうが、知性のある人間だもの、そこは理性で乗りきってもらうしかなかった。
「陽生さん、今までいっぱい我慢してくれてありがとう。でも、体力が戻るまではもう少しだけ、我慢してくれるよね?いっぱい触って、キスしてもいいから」
上目遣いで抱きついて甘えれば、陽生は日葵に容易く陥落するだろう。
「抱きたいわけじゃない。ただ俺の日葵だって感じたいだけだ」
ジーン・・・と陽生の言葉が日葵の胸を打つ。
「いつだって陽生さんの日葵だよ」
「日葵、世界で一番愛してる」
母親と父親になっても、やはり二人はバカップルのままであった。
しかし、そうは問屋がおろさない。
策士な真島家の面々が、愛しくて大切な美暖と日葵を簡単に諦めるはずはなかった・・・。
陽生の望む穏やかな日々は、ジワジワと侵食され始めていた。