策士な課長と秘めてる彼女 ~出産編・育児編~
「つまんない、帰っちゃったし」

「これどうする?」

「捨てちゃえ」

期待通りの展開が訪れた。

決定的な瞬間を目撃するチャンスが与えられたのだ。

しかも、この小学校の最高権力者である校長先生も証人として同席している。

これほど確実な証拠はない。

女子の一人が、美暖のシューズを玄関近くのゴミ箱に捨てたのが見えた。

きゃはは、と笑う女子達の声が響いたのは一瞬。

目の前に立ち塞がった校長と玲音の姿を感知して、愚民どもは呆然として立ちすくむのであった。
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