海の向こうで



「じゃあ、せっかくだからベッドにでも移動しようか」



「やだやだやだ!」



私は子供みたいに暴れる。



「痛…っ」



私は首に痛みを感じて、首を押さえる。



「なんでこんなに…」



押さえた手のひらには、血がべっちょりとついていた。



男が持っていたのは、カッターナイフだった。



「っ!」



それは卑怯でしょ。



男を睨むと、そいつはくすっと笑った。



「いいねその目。そそられるよ」



おかしいんじゃないの。



女の子傷つけて、何が面白いんだか。



そして間もなく私はベッドに放り投げられた。



「ベッドに血がつくのもいいよねえ」



なにこいつ、どんどん目がおかしくなってく…。



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