海の向こうで
「じゃあ、特にほかに異常もないようなら帰るか!」
「早」
病院にいて24時間も経ってないよね、たぶん。
「そーでもないよ?海華、あれから2日くらいずーっと寝てたし」
「え⁉︎」
私は目を見開いた。
全くそんな気持ちじゃないんだけど…。
まあ確かにちょっと長めに寝たなーとは思うけど、そんな⁉︎
「まあそれはいいとして。今日はゆっくり休めよ?」
と飛鳥。
「お前の親も来てるみたいだし、俺は朱里さん送ってくわ」
「え…」
お父さん、お母さん。
2人とも、きてくれてるの…?
「じゃな」
飛鳥と朱里は、手を振って去っていってしまった。
「2人とも、ありがとう!」
「ああ」
「こちらこそ!」
私も手を振り返した。