海の向こうで
「…同じじゃん」
私は思わずくすっと笑う。
「だから言ったじゃん。俺だって海華と一緒なんだって。俺よく女と遊んでそうって見た目からして言われるんだけど全然そんなことないから!それに一緒にいて楽しいって思ったのは海華が初めてだから!」
なんかかわいい。
てか飛鳥って遊び人感半端ないのに…へええ、そうなんだ。
やばい、思わずにやけちゃう。
「笑うなよ」
拗ねてる顔も、好き。
知らなかった。
付き合ってまだ全然経ってないのに。
飛鳥と一緒にいるのが楽しくてたまらない。
恋ってこんなにも、素敵なものなんだ。
胸がきゅうっとなって、むずむずする。
いつだったか、恋することを怖がっている私がいたことを思い出した。
けどその時の私にこれを教えてあげたいくらいだった。
「飛鳥、好きだよ」
口に出して言ってみる。
「…俺も、好きだよ」
と言う飛鳥の耳は真っ赤。
飛鳥もこれを言う時恥ずかしがってるんだね。
なんか可愛くて、嬉しい。