海の向こうで





***




「男子って、どういうものをあげたら喜ぶの?」



私はふと気になって尋ねた。



「好きな子に貰えたのなら、なんでも嬉しいんじゃないかな」



「それじゃ答えになってない」



「あはは」



なんて笑いながらお店を回っていく。



「それにしても、ここすごい上の層が多いね…」



いく前はカップルとか多いのかな、そしたらなんか嫌だな、って思ってたからいいはいいんだけど…。



なんか、私達が好きそうなお店があんまり多くないっていうか、ちょっと場違いだったっていうか…。



こことかじゃなくてみんな東京とかにでもいくのかな。



…うん、ここに比べたらだいぶ都会だもんね。



「なんか飛鳥にあげるものでいいやつあった?」



と鮎斗くんが尋ねてきた。



「…あんまり。イヤカフとかはどうかなって思ったけど、耳の形に合わないとダメなんだよね…」



「あー…俺はイヤカフとかはつけたことないからわかんないけど、数字とか書いてあるよね」



うーん…。



「あ」



私はあることに気がついた。



「ん?」



「ユニセ…!」



「…??」



< 201 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop