海の向こうで
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「男子って、どういうものをあげたら喜ぶの?」
私はふと気になって尋ねた。
「好きな子に貰えたのなら、なんでも嬉しいんじゃないかな」
「それじゃ答えになってない」
「あはは」
なんて笑いながらお店を回っていく。
「それにしても、ここすごい上の層が多いね…」
いく前はカップルとか多いのかな、そしたらなんか嫌だな、って思ってたからいいはいいんだけど…。
なんか、私達が好きそうなお店があんまり多くないっていうか、ちょっと場違いだったっていうか…。
こことかじゃなくてみんな東京とかにでもいくのかな。
…うん、ここに比べたらだいぶ都会だもんね。
「なんか飛鳥にあげるものでいいやつあった?」
と鮎斗くんが尋ねてきた。
「…あんまり。イヤカフとかはどうかなって思ったけど、耳の形に合わないとダメなんだよね…」
「あー…俺はイヤカフとかはつけたことないからわかんないけど、数字とか書いてあるよね」
うーん…。
「あ」
私はあることに気がついた。
「ん?」
「ユニセ…!」
「…??」