海の向こうで




それに比べて私は別にツンデレな訳じゃないし、そこまで…海ほど顔が整っているわけじゃないし。



なんか、…兄弟でここまで違うんだなって感じ。



それを朱里に言うと、朱里には猛烈に反対された。



「あんた達意外と似てるよ⁉︎最初はそこまでじゃないかもって思ったけど、結構そっくり」



「え⁉︎どこが⁉︎」



「んー…どこがだろ」



その微妙な答えにズッコケそうになるけど、朱里は何か思い出したのかあっと声を上げた。



「でもね、なんだか雰囲気が似てる。2人ともちょっとミステリアスで変わってる」



なんかそう言われると不思議だな。私は海に対してそう思ってたけど、私もそんなふうに見えるのかな。



でも顔が似てるって言われるよりは親近感感じたかも。



「あ、あとさ。私暴走族の倉庫に一回行ってみたかったんだよね〜。私も行けるように頼んでくれない?」



「なんで私も行く前提になってるの」



と慌てて突っ込む。



暴走族なんて、関わりたくないのに。



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