海の向こうで
てかそういえば恋音ちゃんは?
さっき泣いていた後みてないけど。
「恋音は心配ない。どーせふてくされてアイスでも買いに行ってるよ」
え、扱い雑!
「それよりオレはもう行くから!」
と言って海は走って倉庫を出て行った。
「ごめん、俺もこっそりついて行くから。鮎斗、みんなのこと頼むな」
嵐くんはヒソヒソと囁いた。
「はい!」
と鮎斗くんが返事をするかしないかのうちに、嵐くんはもうそこからいなくなっていた。
「思えばここには今日あんまり強い人がいないんだよな。嵐さんの次といったら俺くらいだし」
「え、鮎斗くんだって強そうじゃん!」
嵐くんの次に強いってすごくない?