海の向こうで
「わーったよ。教えてやるから拗ねんな」
とゆーわけで、俺と海さんのトレーニングが始まった。
「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ…」
俺は息を切らしていた。
まずは体力をつけなければいけないらしい。
持久力がなければ何もできないらしい。
「これは継続してやんなきゃ意味がないんだ。お前、鮎斗だっけか、あんまり体育とかも得意じゃないだろ」
「げ」
図星だった。
小さい頃から足が遅いだのちんたらしてるだの色々言われまくっていた。
俺が運動できないのは生まれつき。
だからしょうがない。
そう思っていたから、体育も休んでばかりだったし。
「運動は、頑張って続ければできるようになるんだよ。ま、勉強も同じだけどな」
と海さんが言った。