ある日、学校に監禁されました。 特別編
田代が助手席のドアに両手をついて叫び声を上げる。


あたしは後部座席へと逃げて身をかがめた。


「開けろ! 開けてくれ!」


悲痛な悲鳴を繰り返す田代の声が、一瞬にして途絶えた。


後に残った沈黙にあたしはそっと顔を上げる。


木々の揺れが止まっている。


外はとても静かだ。


恐る恐る助手席の窓を確認してみると、そこにはベッタリと血の跡が残っていたのだった……。
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