ある日、学校に監禁されました。 特別編
《太一:だから、俺にもわからないんだってば! 突然体を切られて死んで行くんだ!》


太一が苛立っているのがわかった。


あたしはスマホを握り締めたまま呆然としてしまう。


突然体を切られて死ぬ?


太一のいる学校内に通り魔が侵入したとか、そういうことだろうか?


だけどネットニュースでは災害と書かれていたし……わけがわからなくて、頭の中が真っ白になる。


とにかく、太一が危険な場所にいることだけは確かだった。


あたしは机の上に出しているお弁当箱を手早く片付け、鞄を掴んで立ちあがった。


「ちょっと美聡どうしたの?」


真奈美が驚いた表情をこちらへ向けている。


「ごめん真奈美。あたし隣町へ行ってみるから先生が来たら適当に伝えておいて」


あたしは真奈美へ向けて早口でそう言うと、教室をかけだしたのだった。
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