ある日、学校に監禁されました。 特別編
☆☆☆

隣町までは自転車で20分ほどの距離だ。


自転車に乗っている間太一と連絡が取れないのが歯がゆいけれど、とにかく行ってみればなにが起こっているのかわかるはずだ。


あたしの暮らす町の中はいつもと変わらない様子で流れていて、穏やかな空気を肌で感じることができた。


少なくとも隣町で大地震が起きたとか、豪雨に見舞われたなんてことはなさそうだ。


それならこっちまで影響が出ていてもおかしくはないから。


ちょうど町と町との境目までやってきたとき、道路に警察車両が止まっているのが見えた。


数人の警察官が道路をふさぐように立ち、その向こう側にはカラーコーンが置かれている。
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