値札人間
ゴウはやっと頷いてくれた。


あたしはホッと胸をなでおろす。


ようやくあたしの気持ちを理解してくれた。


そう、思ったのに……。


「実は、こんなメッセージが送られてきたんだ」


歩道の横で立ち止まり、ゴウはスマホを見せてきた。


「アンリには見せないようにしようと思ってたけど、やっぱりこんなの無視できなくて……」


スマホ画面にはA組の男子だけで作られたトークが表示されていた。


そこにはアマネの写真が並んでいたのだ。


イツミが撮影した写真を加工したもののようで、全裸の女性の体にアマネの顔がくっつけられている状態だった。


一瞬、吐き気がこみ上げてくる。


これを作ったのはきっとあのバカグループだろう。


もしかしたら、イツミがけしかけて作らせたのかもしれない。


クラスメートをこんな風に見ていたのかと思うと、気持ちが悪くなった。
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