値札人間
☆☆☆

それからあたしは先生に色々なことを話した。


日常生活での嫌なこと。


好きなこと。


友達のこと、クラスメートのこと、そしてゴウのこと。


「屋島君は先生たちの間でも有名よ。サッカーの選手として」


先生の言葉にあたしは頷いた。


ゴウは幼稚園の頃からずっとサッカーをしていて、地元ではなかなか有名な選手なのだ。


今ももちろん、サッカー部に所属している。


「そっか。屋島君のことが好きなのね?」


「はい……」


素直に頷いてから、ハッとして顔をあげ、ブンブンと左右に首を振った。


顔がカッと熱くなるのを感じる。


「ち、違います! ゴウとはただの幼馴染です!」


慌てて言えば言うほど、先生は笑顔になる。
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