値札人間
それでも笑みは体の内側から湧いてくる。
「なにニヤニヤしてるの?」
朝ごはんを食べている間にも、そんな風に気持ち悪がられたくらいだ。
「なんでもない」
ごまかしてテレビに視線を向けた。
今は朝のニュース番組をやっている時間帯だ。
「では次のニュースです。最近日本では珍しい外来植物が発見されました。その植物に近づくと、誰でも花粉症のような症状が出ると言われていて……」
テレビ画面上に、ピンク色の可愛い花が映し出された。
あれ?
この花、どこかで見たことがある気がする……。
「アンリ、もう出かける時間じゃないの?」
「え? あ、本当だ!」
あたしはニュースを最後まで聞くことなく、慌てて家を飛び出したのだった。
「なにニヤニヤしてるの?」
朝ごはんを食べている間にも、そんな風に気持ち悪がられたくらいだ。
「なんでもない」
ごまかしてテレビに視線を向けた。
今は朝のニュース番組をやっている時間帯だ。
「では次のニュースです。最近日本では珍しい外来植物が発見されました。その植物に近づくと、誰でも花粉症のような症状が出ると言われていて……」
テレビ画面上に、ピンク色の可愛い花が映し出された。
あれ?
この花、どこかで見たことがある気がする……。
「アンリ、もう出かける時間じゃないの?」
「え? あ、本当だ!」
あたしはニュースを最後まで聞くことなく、慌てて家を飛び出したのだった。