値札人間
「そういうことだよ。価値なんて見えない。数字に惑わされることなんてないんだ」
イブキの言葉に自分の心が軽くなっていくのを感じた。
他人の数字が見えるようになってから、あたしは少し価値を気にしすぎていたのかもしれない。
「それよりさ、明日の放課後デートしない?」
イブキはスマホを鞄に戻してそう聞いてきた。
「え……うん……」
「今度はどこ行こうか? どうせだからアンリが元気になるような場所がいいね」
本当に楽しそうにそう言うイブキに、どんどん心の中が晴れていく感じがした。
きっと、イブキならあたしの価値が見えたって気にしないだろう。
こうして、ずっと一緒にいてくれるはずだ。
そう思うとようやく安心することができた。
でもあたしは気がつかなかったのだ。
イブキが時々、あたしの額へ視線を向けていることに……。
イブキの言葉に自分の心が軽くなっていくのを感じた。
他人の数字が見えるようになってから、あたしは少し価値を気にしすぎていたのかもしれない。
「それよりさ、明日の放課後デートしない?」
イブキはスマホを鞄に戻してそう聞いてきた。
「え……うん……」
「今度はどこ行こうか? どうせだからアンリが元気になるような場所がいいね」
本当に楽しそうにそう言うイブキに、どんどん心の中が晴れていく感じがした。
きっと、イブキならあたしの価値が見えたって気にしないだろう。
こうして、ずっと一緒にいてくれるはずだ。
そう思うとようやく安心することができた。
でもあたしは気がつかなかったのだ。
イブキが時々、あたしの額へ視線を向けていることに……。