値札人間
「なにあれ……」


あたしは呆れて呟いた。


「ごめんねアンリ。やっぱりあたしじゃうまくいかなかった」


アマネが申し訳なさそうに言うので、あたしはブンブンと左右に首を振った。


「どうしてアマネが謝るの? アマネはあたしを助けてくれようとしたじゃん」


「そうだけど、助けられなかった」


「そんなこと気にしなくていいよ。ほら、2人に置いて行かれちゃうから、早く行こう」


あたしはそう言い、アマネの手を握り締めて2人の後を追いかけたのだった。
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