値札人間
「ちょっとなにしてんのよ!」


イツミは不機嫌な顔でアマネに怒鳴る。


その時、イツミの額の数字が歪んだのだ。


あたしはハッと息を飲んで数字を見つめる。


一瞬歪んだ数字はすぐに元通りになるが、それは最初とは違う数字だった。


12520。


確か、イツミの最初の数字は12543だったはずだ。


「減ってる……」


思わず呟き「え?」と、ゴウが首を傾げる。


「な、なんでもないよ」


慌ててそう言ったが、数字の変化にどんどん自分の脳が混乱していくのがわかった。
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