値札人間
☆☆☆
元々アマネはクラスから浮いている存在だった。
なにをやらせてもダメだから、それも当然のことなのだけれど、あたしが離れることでアマネへの風当たりが強くなるのは一瞬の出来事だった。
「ちょっとアマネ、消しゴム貸してくれない?」
アキホと2人でバレーの話をしている中、イツミのそんな声が聞こえてきてあたしは視線を向けた。
アマネは深く考えず、イツミに消しゴムを貸している。
「サンキュ!」
イツミは軽くそう言うと自分の席に戻り、ハサミでその消しゴムを切り刻み始めたのだ。
あっと思って声をかけようとしたが「アンリ聞いてる?」とアキホに言われて言葉が出て来なくなってしまった。
イツミはアマネの消しゴムを細かく切り刻むと、それをひとつずつアマネへ向けて投げつけ始めたのだ。
「ちょっと、なにするの?」
アマネが大きな声を上げるとイツミはそれよりも大きな声で笑う。
元々アマネはクラスから浮いている存在だった。
なにをやらせてもダメだから、それも当然のことなのだけれど、あたしが離れることでアマネへの風当たりが強くなるのは一瞬の出来事だった。
「ちょっとアマネ、消しゴム貸してくれない?」
アキホと2人でバレーの話をしている中、イツミのそんな声が聞こえてきてあたしは視線を向けた。
アマネは深く考えず、イツミに消しゴムを貸している。
「サンキュ!」
イツミは軽くそう言うと自分の席に戻り、ハサミでその消しゴムを切り刻み始めたのだ。
あっと思って声をかけようとしたが「アンリ聞いてる?」とアキホに言われて言葉が出て来なくなってしまった。
イツミはアマネの消しゴムを細かく切り刻むと、それをひとつずつアマネへ向けて投げつけ始めたのだ。
「ちょっと、なにするの?」
アマネが大きな声を上げるとイツミはそれよりも大きな声で笑う。