煙の中の彼
「で、どうなの?少しは忘れれたの?
今週葵ずっと上の空だったけど。」
「ついに夢にでてきましたよ。笑えないです。」
「あらま、予想以上に深刻ね」
「自分でもここまでとは、予想外です。」
「早く忘れるには新しい恋ね!いい人いないの?」
「いませんよ。会社かここか家しか行動範囲ないんですよ?」
「それはそうなるわ」
トン---
「お待たせしました!お通しと、だし巻き、あとショウガ焼きです」
「「ありがとうございます」」
「今日のお通しは葵ちゃんの好きな中華炒めよ!いつもありがとうね」
「ほんとですか!ありがとうございます」
「じゃ、ごゆっくり」
「それで?聖君から連絡は?」
「あるわけありません。もともと帰る場所がある人ですよ?」
「それもそうね。
今日は全部忘れて楽しく飲みましょ」
「はい!」
「てかね、最近ナンパされたのよ。
すごく気は合うんだけどどうもチャラくて。」
「そうなんですか?
てか、ちゃんと身元確認しました?」
「あーそれが次あったら教えるとかなんとかでおしえてくれないのよ。」
「それ大丈夫じゃないやつですよ…
ちゃんと絶対確認してくださいね。」
「んーでもまた会ったらダメな気がするんだよねー。
ない?そういうの。女の勘っていうか、なんとなくやめといたほうがいいような予感がするのよ。でも飛び込んでみたい自分もいてよくわからない。」
「ありますねー。でも、そういうほうがはまることって少なくないんですよねー」
「わかるーなんでだろねー」
ーーーーー3時間後ーーーーーー
「悠さーん、起きてくださいー」
「んーもう飲めないのー」
「しってますよー。帰りますよー」
「やだー葵の家とまるー。」
「いいですよー。じゃあ歩きましょー」
「んー」
よほど疲れていたのか、いろいろ悠さんも悩んでたみたいだし。
とりあえずタクシーを呼び悠さんを私の家に連れて帰って寝よう。
ーーーーーー
「悠さんー。家ですよー。」
「んー寝るー」
「はい、寝ましょう!」
「おやすみー」
「おやすみなさい。」
悠さんがいることで今日は聖の夢を見なくて済みそう。
♪~♪~♪~
『聖:お前来週時間ある?』
え・え?
もう大丈夫だと思ってブロックを解除していたアプリに聖からメッセージが、きた。