リセット
3、旅立ち
「アキ、地上へ行ってくれ」

「なんでだよ?」

「今世界はお前の力を必要としている」

「意味わかんねぇよ」

「500年以上前我々が地下に移り住んだとき世界は三つにわかれた」

「なんだよそれ?そんな話聞いた事ないぞ」

「王家にだけ語り継がれてきた事だ。
リグス、ラザーニャ、テイラーの名を受け継ぐ者を守り絶やさないためだ。」

「オレをか?」

「正確にはお前の血筋だ。来るべき戦いの日のためだ。」

「戦い?オレがなぜ?」

「テイラーの名を継ぐ者だからだ」

「わけわかんねー!オレの一族はただトビラを守ってればいいんじゃなかったのか?」

「それはタテマエだ。お前の先祖にあたるグローブ・テイラーは地下に隠れ守られる事をひどく拒んだ」

「そいつがなんの関係があるんだよ?」

「グローブは三天血士の一人だったからだ。三天血士とは500年前の戦いでの英雄三人に付けられた称号。その三人は特別な力を持っていた。そしてそれは代々血により受け継がれていた」

「その力がオレにも受け継がれてるってか?馬鹿げてる。オレにはそんな力はない」

「まだ開花してないだけだ。お前の父や祖父も開花させるのには大変な苦労をしたそうだ」

「そんな話聞いてない、

「自分でわかっているはずだ、自分の力に」

「オレは世界なんてどうでもいい消えればいいって思ってるんだぞ」

「地上へ行けば考えは必ず変わる、世界はこの地下だけじゃない、戦うかは世界を見てからでもいいんじゃないか?」

「少し一人にしてくれ」
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