本気になっても良いですか?
紗「わかりました。ランチを食べて帰るので12:30頃...駅の方で良いですか?」

「ん、了解」

紗「それから、これを...」
紗愛がそう言って俺に差し出したのは辞表


つい驚いて固まってしまう

紗「本当は愁斗さんに直接渡すべきですが...その日が来るまで東雲さんが預かっていてはくれませんか?」

ほら、また切なそうに瞳を揺らす
紗愛は自分がそんな表情をしてるなんて気づいてなさそうだけどな



ぎゅっ
気付いたら紗愛を抱き締めていた

紗「えっ?ちょ...ど、どうしたんですか?東雲さん?」
少し焦った声と胸板を押し返そうとする細い腕

「ちょっとだけ、こうさせて?」

そう言うと大人しくなる紗愛
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