オオカミ社長と蜜夜同居~獣な彼の激しい愛には逆らえない~
「俺だっていっぱいいっぱいだ。美紅をやっと手に入れられるんだから」
一慶が美紅の手を取り、自分の胸にあてさせる。
「ほら、わかるか?」
「……ほんとだ」
パジャマ越しに伝わる一慶の鼓動は、美紅のものと比べられないくらいに速いリズムを刻んでいた。
一慶も同じだと知り、うれしさが美紅の鼓動をさらに押し上げる。彼からそこまで想われている信じがたい現実が、美紅の胸を震わせた。
「美紅」
囁くように名前を呼ばれると同時に唇が重なる。即座に割って入ってきた舌が遠慮なしに口腔内を荒らし、美紅の意識をすべてさらっていく。
キスだけで甘い吐息がこぼれ、頭の中が真っ白になる。彼が美紅の素肌に直接触れたときには体中を甘い痺れが貫き、自分のものとは思えない声が漏れた。