オオカミ社長と蜜夜同居~獣な彼の激しい愛には逆らえない~
捻挫をして店を休んでいたこの一週間、美紅はアクセサリー作りに没頭していた。
「どれも素敵じゃない?」
「う、ん……」
まさか佐和子にそう言ってもらえるとは思いもせず、返事に困る。喜びよりも戸惑いのほうが大きい。美紅はロボットのようにぎこちない動きでうなずいた。
「……買うの?」
「そうね。いくつか買ってみようかな。実物も見てみたいしね」
佐和子が美紅の作るアクセサリーをほしがるとは。
「でも、おねえちゃん、こういった感じのはあまり好きじゃないでしょ?」
「あらどうして?」
「ハイブランドのジュエリー志向のイメージだから」
値札のゼロの数が違う。美紅にしてみたら、一大決心をして買うような値段である。
「普段使いっていうの? そういうのがあってもいいじゃない?」