オオカミ社長と蜜夜同居~獣な彼の激しい愛には逆らえない~


美紅はまさにそういったスタンスで作っていた。決して安っぽくは見えず、でも普段から気軽につけられるようなものを。


「ガラス玉を使った子どものおもちゃってわけでもないでしょうし」
「うん、ちゃんと本物の石だよ」


すべて天然石を使ったものだ。色も形も美紅が厳選している。


「……ん?」


そのクリエイターが自分だと白状していないのに思わず力を込めて否定したため、佐和子がポカンとする。


「……あ、いや、えっと……天然の石に見えるよね。でも、いきなりどうして? どこからここにたどり着いたの?」


しどろもどろになった。


「昨日、よくいらっしゃるお客さんが話していたの。素敵なアクセサリーがあるって」


佐和子はその話を聞いてから、自宅マンションでじっくりと見ていたという。
< 120 / 154 >

この作品をシェア

pagetop