オオカミ社長と蜜夜同居~獣な彼の激しい愛には逆らえない~
「う、うん……」
「やっとくっついたってホッとしちゃった。じれったかったけど、外野がとやかく口出しするのもあれだし」
「……私の気持ち、知ってたの?」
晴臣に続いて、佐和子までそうだったというのか。
「あたり前でしょ?」
佐和子は眉を上下させて笑った。
「昔からお互いに好き合ってるくせになかなかくっつかないんだもん。あ、覚えてる? 昔、美紅が一慶たちの別荘で迷子になったの」
もちろん覚えている。大人になっても同じ失態を犯すのだから、全然成長していなくて恥ずかしい。
美紅はコクコクとうなずいた。
「あのとき本当はね、美紅を最初に見つけたのは一慶だったの」
「そうなの!?」
全然知らなかった。晴臣が見つけてくれたのだとばかり。