オオカミ社長と蜜夜同居~獣な彼の激しい愛には逆らえない~
キングサイズのベッドを置きたくなるのも当然だ。
その部屋だけでなくキッチンもバスルームも、とにかくどこもかしこも広く贅沢な造りで、高級ホテルに住むような感覚に近い。
美紅たちの部屋が並ぶ反対側には一慶が書斎として使う予定の部屋があった。
いったい家賃はいくらだろうと下世話なことを考える。一緒に住むのなら折半しないといけないだろうが、美紅の収入ではとても追いつけそうにない。
「ね、いっくん、家賃なんだけど、いくら払ったらいいかな」
「そんなの心配するな。いらないよ」
「そうはいかないよ!」
ルームシェアなのだから。それも、両親や佐和子に頼まれて美紅という〝お荷物〟を引き受けなければならないのだ。
「いらないものはいらない」
「ダメだってばぁ!」
受け取ってもらわなければ、気兼ねして住みづらい。
「じゃあ、二十万円」
「二十万円!?」