オオカミ社長と蜜夜同居～獣な彼の激しい愛には逆らえない～

五年ぶりに再会した翌日から同居なんて、突然もいいところ。


「あぁうん、急にそんな話になったからね」


せめてあと数日猶予があれば、準備ももう少ししっかりできただろうに。


「美紅をひとりにするのが心配で、そうしたらちょうど一慶が帰ってくるって言うから。これはグッドタイミング！って。美紅、一慶と昔から仲が良かったじゃない？」
「仲が良かったっていうか、からかわれて弄ばれていたって感じでしょ」


〝いっくんはおねえちゃんが好きなのに〟というひと言は飲み込んだ。

佐和子がアハハと軽快に笑う。

でも、佐和子の言うのはちょっと間違っている。美紅は昔から一慶にはまったく相手にされていない。女ではなく〝手下〟といったところか。よくても妹ポジションだ。
だから一慶も、美紅との同居に応じられたに違いない。軽い気持ちだ。


「わっ、このアボカドおいしい！　チーズフォンデュにアボカドなんて合うんだね」