オオカミ社長と蜜夜同居~獣な彼の激しい愛には逆らえない~
長いフォークでチーズをくぐらせ、佐和子がパッと顔を輝かせる。
「意外と合うよね? なにか変わり種になるものはないかなーって試してみたんだけど」
「なめらかな口当たりが最高。さすが美紅だわ。そういった思いつきのセンスが秀逸」
佐和子は人を持ち上げるのがとてもうまい。大げさに思える言葉でもわざとらしさが微塵もないのだから、ある意味才能だ。
褒めて伸ばすタイプだから、店でもスタッフからはとても信頼されている。
「芽キャベツもいけるからやってみて」
「どれどれ」
美紅のおすすめをフォークで刺してパクリ。
「――ん、ほんと。硬いと思ったらやわらかいね。おいしい」
「でしょう?」
ふたり揃ってほくほく顔で次々と口へ運んだ。