オオカミ社長と蜜夜同居~獣な彼の激しい愛には逆らえない~
「たかが写真って思ってるだろう」
「えっ、あ、うん」
ズバリ指摘され、素直に認める。重要なのはあくまでも商品ではないのか。
「ネット販売でいう商品は、あくまでも写真そのもの。商品を手に取れないお客さんは、その写真を見て判断するんだから完成度を上げないと」
一慶によると、この機材と一眼レフカメラがあればプロ並みのものが撮れるという。
普段、写真を撮るのはスマートフォンで事足りるため、普通のデジカメはもちろん一眼レフカメラは持っていない。
美紅がそう言うと、一慶は自分のカメラを自室から持ってきた。
「美紅のアクセサリーを持ってきてごらん」
言われるままに何点か持ってきたそれを、一慶が機材の中にセッティングする。箱型のそれは、上部を開くと蕾が開くように三方向に開いた。
中が反射板になっているらしく、ライトをつけると真ん中に置いたネックレスの細部までよく見える。
「綺麗に見えるね」
「だろう?」