思い出と未練と
時間が経つに連れて

テスト勉強を電話で教えあったり
委員会の時の補佐など

前よりもお互いを頼ることが増えた。


そんな関係ができたからかもしれない。


私は自分の中に芽生えつつある感情に気がついた。


でも必死に否定していた。


私は恋愛に対して
とても一途であると友達の中では評判だったし

何より浮気されるのも
中学生ながら絶対に嫌だったからだ。


そんな感情を抱き出したある放課後

峻の部活前に少し話をしていた。

今日の授業のハイライトを話したり
時には沈黙になりながら手を繋いでいた。


もうそろそろ時間って時
いきなり繋いでいた手を強く握られた。


どうしたの
って笑いながら問いかけると


「なんか少し寂しくて
 どこか行っちゃいそうだから」


って寂しげな表情で言われた。


そんなことないよ
って笑って返したけど

別れることとか勘づかれてるのかなって
思った瞬間だった。

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