思い出と未練と
時間の力

思ったまま

日本に帰ってすぐは頭の中に裕稀を居座らせつつ

受験や転校先に慣れるので精一杯だった。


だから悲しむ余裕はあまりなかった。


想像以上に周りは幼く
価値観が違っていて

あんなに日本に帰りたかったはずなのに何度もアメリカに戻りたいと思った。


でもなんだか逃げな気がして

日本で頑張りたい気持ちと帰りたい気持ちの間でモヤモヤした日を送っていた。


たまに咲から送られてくる裕稀の情報がありがた迷惑で、心をきゅっとさせた。


不定期に送られてくる裕稀からのLINEも変な期待を抱くから辛かった。

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