公開告白される君と3日間の旅 ~夏休みは境界
シネマ。醤油船の波止場
『ブォ~~~~~~~~』
船が海を 泳いでいく。
大自然の中の
オモチャみたいな港なんて、
ユキノジョウは 初めて見た。
醤油を 運ぶ船が、波止場から
ポンポンと 出ていく、
その景色は まるで 映画だぞ。
「おーーーーーい!!」
真っ青な空の下、醤油のマークを
つけた船に、 さけぶと、
崖みたいな 山に囲まれた港に、
ユキノジョウの声が、
こだまする。
「あ、やめ?! ユキノジョウ
朝だし、静かに!」
さけぶ ユキノジョウを あわてて、母親が とめるけど、
「まあ、その気持ちも わかる
やね。夏の映画に放り込まれた
みたいな 場所やもの。」
副女さんが、
カラカラと 笑ってくれた。
白い服の ユリヤが、
波止場のふちに立って、
麦わら帽子のアコが 並んで、
さけぶ。
『おーい。ぉぉぃ…』
目の前は 1つの黄色い船と、
紺いろの港。
背景は、白崖の山に 港町。
右手は 降ってきそうな 崖の山が、
エメラルドグリーンの 緑を
キラキラと 光らせてる。
本当に、ユキノジョウは
映画の世界に いるみたいだった。
「じゃあ、朝ごはんにしよか!」
そういって、副女さんは、
波止場に レジャーシートを
広げた。
その上に荷物を置くと、
ユキノジョウ達は 波止場に
積んである、木のパレットに
座った。
「ついでだから、冷蔵庫の中の
とか 持って きたんよねー。」
そう言いながら、
ユキノジョウの母親は
なぜか メロンを 出してきた。
「え!会計女さん、なんで
メロン?しかも、これ高いやつ
でしょ?」
「さすがっ!当たり。貰い物➰。
切るね。」
副女さんの、ジト目を 無視して、ユキノジョウの 母親は
フンフン♪と、メロンを切る。
「さすがに、冷蔵庫の中身。重かったのー」
皮をすでに 落として
持ってきている。
子ども会で、
ゴミを少なくする技だ。
てか、ナイフとか持ってきた
のか?
「ほら、サラダも出来るし。」
そういって、キャリーバックから
レタスとドレッシングを出す。
ユキノジョウの母親は、
出した ビニール入りのレタスに、
そのままドレッシングを
回して かけてた。
「ならではの、男前なサラダ
やよね。頂きます。」
地域交流のバーベキューで、
よくみる、ビニールサラダ。
紙皿とかも 使わない 時のんだ。
副女さんは 1人ずつ に 船で
買っておいた、おにぎりを
配ってくれる。
梅干しは、
ユキノジョウの母親が 出す。
なんだか、潮風が おにぎりを
しょっぱくする気がして、
ユキノジョウは 梅干しは無しで、
おにぎりを かぶった。
うまい。
みんな、モグモグと 無言で
食べて、圧巻の風景を見ていた。
『ブォ~~~~~~~~』
しゃべる、気を、使わない。
いつのまにか、
そんな仲になった。
長く役員をしている とこの
子ども達も、大人達も。
「はい、ご馳走さまでした。」
『ごちそう、さまでしたー。』
副女さんの号令に
ユキノジョウ達も合わせる。
「しかし、やっぱり朝でも 暑くなってきたよね。みんな、日焼け止め塗っておくよ。」
副女さんに ポイと投げられた、
日焼け止めを、
ユリヤが受け取って
白い腕にぬってる。
赤くなるからなあ。
「あ、メロンを冷やすのに氷詰めてきたから、氷、頭にのせたら?」
異次元ポケットのような、
キャリーバックをガサゴソして、
ユキノジョウの母親が
シットリ溶ける氷の袋を出した。
「氷くれー。」
ユキノジョウは、
ペットボトルのお茶をのんで、
メロンをつまみながら、
氷を頭にのせた。
「冷めてー。」
それに、
スゴく甘いメロンの味。
「キャー、ユリヤちゃん、氷、気持ちいいよー。」
ユキノジョウは、
アコの声を聞きながら、氷を 頭、
木のパレットの上で寝転がった。
「アコちゃん、日焼け止め。
はい。」
ユリヤが、塗ってた日焼け止めを
アコに渡すのをユキノジョウは、
横の向きに なんとなく 見てる。
昨日の船は、
ユリヤが隣だったし、
あんまり寝れなかったなあ。
頭に、氷をのせると、
ユリヤはビックリして 笑ってる。
メロンの 甘い あまい においを、
潮風のせてきた。
「ユキノジョウ!本気で寝たら
ダメー!バスの時間 あるんやからね。」
ユキノジョウの母親が
副女さんと、荷物を片付けて
デカイ声で 言ってくる。
はいはい。っと。
てか、今日ってどーするんだ?
そんな事を、思ってると。
「わあわ!お兄ちゃん!象のつめがいっぱいある!」
「わ!ほんとだ。ユキ君、あれ。」
ユキノジョウが考えて、
少しだけ うとうとした時、
アコとユリヤが 海を指して騒ぐ。
「象がいっぱいって。」
女子は さわがしいなあ。
ユキノジョウは、仕方なく
2人の所に行く。
言われた方を見つめると、
波止場のコンクリートの間に、
たしかに象の足みたいなのが、
ギッシリある。
「ああこれ、『亀の手』だわ。」
副女さんが、やってきて
ぷいっと教えてくれた。
「キレイな海には たくさんある、
貝やね。けっこう 世界中あるんよ。
お味噌汁いれたり、ワイン蒸ししたり。塩茹でが シンプルかな。磯の味する 鶏肉みたいで、美味しいよ。」
アコが、スゴい顔をする。
分かる、わかるぞ。
ゲテモノだぞ、あれ。
「なんか、気持ち悪い形ー。」
副女さんは あははと笑って、
「サザエとか、ホタテと同じよ。うーん、ナイフで 採れるけど、
もっと水に浸かってる方が取り
やすいなあ。」
ユキノジョウの母親も やって来て、『きゃー!何あれー』と、
写真をとる。
「もうちょっと、お昼だったら、
坂手港に着いた時に、あそこの
食事屋さんで『亀の手』食べれ
たけど。」
副女さんは、時計を 見て言う。
「船を降りたとこの お店って、
キャラクターのビーチボールを
いっぱい吊ってた お店?」
ユキノジョウは、ピンときて
副女さんに 聞いた。
「そう、あのお店なら 『亀の手』の塩茹であるし、けっこう地元の海鮮あるんよ。鱧とか、渡り蟹とかね。」
ユキノジョウは、
朝に着いたフェリーの港を
思い描く。
港には、
ドラゴンが乗った太陽の
ミラーボールがあって、
ユキノジョウ達は ビックリした。
あの港も、
へんなとこだったけど、
あの店も映画のセットみたいな、
ご飯屋さんだった。
「小豆島って、何回か来てるけど、まだまだ未知な島なのよね。」
副女さんは、
ユキノジョウの顔を見て
ニッコリと笑った。
船が海を 泳いでいく。
大自然の中の
オモチャみたいな港なんて、
ユキノジョウは 初めて見た。
醤油を 運ぶ船が、波止場から
ポンポンと 出ていく、
その景色は まるで 映画だぞ。
「おーーーーーい!!」
真っ青な空の下、醤油のマークを
つけた船に、 さけぶと、
崖みたいな 山に囲まれた港に、
ユキノジョウの声が、
こだまする。
「あ、やめ?! ユキノジョウ
朝だし、静かに!」
さけぶ ユキノジョウを あわてて、母親が とめるけど、
「まあ、その気持ちも わかる
やね。夏の映画に放り込まれた
みたいな 場所やもの。」
副女さんが、
カラカラと 笑ってくれた。
白い服の ユリヤが、
波止場のふちに立って、
麦わら帽子のアコが 並んで、
さけぶ。
『おーい。ぉぉぃ…』
目の前は 1つの黄色い船と、
紺いろの港。
背景は、白崖の山に 港町。
右手は 降ってきそうな 崖の山が、
エメラルドグリーンの 緑を
キラキラと 光らせてる。
本当に、ユキノジョウは
映画の世界に いるみたいだった。
「じゃあ、朝ごはんにしよか!」
そういって、副女さんは、
波止場に レジャーシートを
広げた。
その上に荷物を置くと、
ユキノジョウ達は 波止場に
積んである、木のパレットに
座った。
「ついでだから、冷蔵庫の中の
とか 持って きたんよねー。」
そう言いながら、
ユキノジョウの母親は
なぜか メロンを 出してきた。
「え!会計女さん、なんで
メロン?しかも、これ高いやつ
でしょ?」
「さすがっ!当たり。貰い物➰。
切るね。」
副女さんの、ジト目を 無視して、ユキノジョウの 母親は
フンフン♪と、メロンを切る。
「さすがに、冷蔵庫の中身。重かったのー」
皮をすでに 落として
持ってきている。
子ども会で、
ゴミを少なくする技だ。
てか、ナイフとか持ってきた
のか?
「ほら、サラダも出来るし。」
そういって、キャリーバックから
レタスとドレッシングを出す。
ユキノジョウの母親は、
出した ビニール入りのレタスに、
そのままドレッシングを
回して かけてた。
「ならではの、男前なサラダ
やよね。頂きます。」
地域交流のバーベキューで、
よくみる、ビニールサラダ。
紙皿とかも 使わない 時のんだ。
副女さんは 1人ずつ に 船で
買っておいた、おにぎりを
配ってくれる。
梅干しは、
ユキノジョウの母親が 出す。
なんだか、潮風が おにぎりを
しょっぱくする気がして、
ユキノジョウは 梅干しは無しで、
おにぎりを かぶった。
うまい。
みんな、モグモグと 無言で
食べて、圧巻の風景を見ていた。
『ブォ~~~~~~~~』
しゃべる、気を、使わない。
いつのまにか、
そんな仲になった。
長く役員をしている とこの
子ども達も、大人達も。
「はい、ご馳走さまでした。」
『ごちそう、さまでしたー。』
副女さんの号令に
ユキノジョウ達も合わせる。
「しかし、やっぱり朝でも 暑くなってきたよね。みんな、日焼け止め塗っておくよ。」
副女さんに ポイと投げられた、
日焼け止めを、
ユリヤが受け取って
白い腕にぬってる。
赤くなるからなあ。
「あ、メロンを冷やすのに氷詰めてきたから、氷、頭にのせたら?」
異次元ポケットのような、
キャリーバックをガサゴソして、
ユキノジョウの母親が
シットリ溶ける氷の袋を出した。
「氷くれー。」
ユキノジョウは、
ペットボトルのお茶をのんで、
メロンをつまみながら、
氷を頭にのせた。
「冷めてー。」
それに、
スゴく甘いメロンの味。
「キャー、ユリヤちゃん、氷、気持ちいいよー。」
ユキノジョウは、
アコの声を聞きながら、氷を 頭、
木のパレットの上で寝転がった。
「アコちゃん、日焼け止め。
はい。」
ユリヤが、塗ってた日焼け止めを
アコに渡すのをユキノジョウは、
横の向きに なんとなく 見てる。
昨日の船は、
ユリヤが隣だったし、
あんまり寝れなかったなあ。
頭に、氷をのせると、
ユリヤはビックリして 笑ってる。
メロンの 甘い あまい においを、
潮風のせてきた。
「ユキノジョウ!本気で寝たら
ダメー!バスの時間 あるんやからね。」
ユキノジョウの母親が
副女さんと、荷物を片付けて
デカイ声で 言ってくる。
はいはい。っと。
てか、今日ってどーするんだ?
そんな事を、思ってると。
「わあわ!お兄ちゃん!象のつめがいっぱいある!」
「わ!ほんとだ。ユキ君、あれ。」
ユキノジョウが考えて、
少しだけ うとうとした時、
アコとユリヤが 海を指して騒ぐ。
「象がいっぱいって。」
女子は さわがしいなあ。
ユキノジョウは、仕方なく
2人の所に行く。
言われた方を見つめると、
波止場のコンクリートの間に、
たしかに象の足みたいなのが、
ギッシリある。
「ああこれ、『亀の手』だわ。」
副女さんが、やってきて
ぷいっと教えてくれた。
「キレイな海には たくさんある、
貝やね。けっこう 世界中あるんよ。
お味噌汁いれたり、ワイン蒸ししたり。塩茹でが シンプルかな。磯の味する 鶏肉みたいで、美味しいよ。」
アコが、スゴい顔をする。
分かる、わかるぞ。
ゲテモノだぞ、あれ。
「なんか、気持ち悪い形ー。」
副女さんは あははと笑って、
「サザエとか、ホタテと同じよ。うーん、ナイフで 採れるけど、
もっと水に浸かってる方が取り
やすいなあ。」
ユキノジョウの母親も やって来て、『きゃー!何あれー』と、
写真をとる。
「もうちょっと、お昼だったら、
坂手港に着いた時に、あそこの
食事屋さんで『亀の手』食べれ
たけど。」
副女さんは、時計を 見て言う。
「船を降りたとこの お店って、
キャラクターのビーチボールを
いっぱい吊ってた お店?」
ユキノジョウは、ピンときて
副女さんに 聞いた。
「そう、あのお店なら 『亀の手』の塩茹であるし、けっこう地元の海鮮あるんよ。鱧とか、渡り蟹とかね。」
ユキノジョウは、
朝に着いたフェリーの港を
思い描く。
港には、
ドラゴンが乗った太陽の
ミラーボールがあって、
ユキノジョウ達は ビックリした。
あの港も、
へんなとこだったけど、
あの店も映画のセットみたいな、
ご飯屋さんだった。
「小豆島って、何回か来てるけど、まだまだ未知な島なのよね。」
副女さんは、
ユキノジョウの顔を見て
ニッコリと笑った。